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開発物語
開発物語
リフローシミュレーション測定器開発経緯
リフロースコープ開発物語
平坦度測定開発の概要

2006年7月1日から施行される(RoHS指令)鉛フリー化への動きが活発になってきました。それに伴い従来の温度より高温で実装するため、電子部品の変形などによる実装不良の問題が発生しています。この様な問題を解決するためにコアーズは独自の製品構造と温度制御方法により観察自由度の高さ、基板に対する均一な加熱、冷却効果を実現する装置を開発しました。これによりリアルタイムに電子部品のハンダ溶融時の形状変化とハンダの濡れ性を鮮明に観察することができます。

以下の用途に役立ちます。
◆リフロー炉内での現象シミュレーション一般
◆端子部分の平坦度変化確認
◆ブリスタ現象の確認
◆端子部分とハンダの濡れ性確認

ここでは、本装置の特徴的なガラスドームの構造をはじめとする開発過程についてお話しします。

リフロー炉内での部品の熱による様々な現象を観察するのには、「炉内に頭を突っ込みマジマジと眺めたい」というのが開発者、生産技術者や品質管理関係者の本音かと思います。 関係者の切実な気持ちを形にするには、できるだけ観察に邪魔になる部分はを排除することだとの考えから全面ガラス張りのケースをイメージすることにしました。「覗き窓からやっと観察できるのではなく、全面ガラス張りとするにはどのような形になるか?」を突詰めていったところ、我々はドーム形状が理想と考えました。




さて、ガラスドームを製作するために日本国内の様々なメーカに問合せしましたが、

◆型代が高価!
◆小ロット生産は難しい!
◆ガラス表面の凹凸を観察に支障のない範囲に製作することは不可能?

等々、我々にとって困難な現実が早速出てしまいました。 そこで、日本で駄目なら中国ではどうか?と考え、複数メーカを当たってみました。北京近郊にあるメーカが我々の希望を満たすことができるとの感触が得られましたので、現地工場を見学に行くこととしました。実はリフロー・スコープの機構設計者は、中国西安出身でヤル気マンマンの当社社員でしたから、話は比較的トントン拍子に進められました。



北京空港に機体が接地した瞬間、機内の空気の匂いが突然変化しました。油の匂いが混じった砂埃の匂いであることが、空港を出るタクシーの運転手の話で理解できました。北京オリンピックを控え、急ピッチでしかも広範囲で建設作業が進んでいるため、空気の匂いがその環境変化どおりとなっていたのです。

北京といえば、万里の長城と北京ダックが浮びましたので、こういった場所に少々寄り道しつつ、目的のメーカの工場見学と契約を済ませ、型製作を早々進めてもらいました。

ところで、この会社には日本、中国、台湾、タイの会社が合同で資本を出しているそうです。製品は日本のバイクメーカのライト部分、現在日本でも徐々に知られてきた中国家電メーカの洗濯機の窓ガラス部分などを生産しています。その他韓国のメーカとも取引があるとのことでした。



1ヶ月後、先のメーカのガラスドーム部分が出来上がったのですが、ガラス表面に凹凸があり、画像観察の像がボケる致命的な問題が発生してしまいました。断熱対策のためニ重構造となっていますので、ガラス2枚分の苦労がありました。ある程度予想していたこととはいえ、解決策がなかなか見つかりませんでした。そこで、ガラス表面を研磨することで、この凹凸を除去する方法を検討してみました。この作業ができる業者を今度は西安に探し出しました。 天体望遠鏡のレンズ表面研磨をしている業者をやっと捜し当て、依頼することができ、研磨後は見事な透明度が得られました。かなり長時間研磨作業をしますので、それなりのコストとなります。しかし、日本の数分の一のコストですみます。広い中国を人脈頼りに良い業者を探し出すことができたのは、中国出身の技術者とその家族のおかげでした。「謝謝!」



かつて長安と呼ばれていた西安は、約3,000年の歴史を持ちシルクロードの出発点である西の城門や、西遊記で有名な玄奘三蔵法師ゆかりの大雁塔があります。さらに、世界遺産の「兵馬庸」を見なければ話になりません。秦の始皇帝の壮大な墓が地下都市と言えるほどに埋め込まれている場所です。 ところで、西安は餃子で結構有名とのことでした。左の写真は餃子専門店の見本ですが、お菓子のようなタイプから、様々なタイプの餃子のオンパレードとなっています。このような場所にある業者との関係でガラスドームを完成させることができました。成田から直交便で4時間程度、意外に近い感じです。



数ミリ角の部分をパソコン表示に大きく拡大する場合、照明方法により画像鮮明度は大きく変化します。

もともと弊社スタッフは、画像関係は素人でしたので、とにかくスポット照明でもあれば良いと安易に考えていました。ところが、実際に様々な部品を撮影してみますと、上から、横から、斜めからと画像とスポット照明を操作しながら観察するのですが、どうも全ての状況で鮮明に撮るのが困難であることがわかってきました。

ここで初心に返り、プロの撮影テクニックを色々と書物で調べてみました。そうしますと、プロの撮影現場ではスポット照明だけでなく、様々な照明器具とテクニックがあることがわかってきました。最終的にスポット照明とプロのカメラマンが使用しているものと同等な全体照明の2種類の照明で構成することとしました。

この全体照明と全面ガラス張りのドーム構造との相乗効果によって、鮮明画像得られるようになりました。覗き窓的な構造だとしたら、全体照明の良さはありません。

撮影範囲は、W2.9×D2.2〜W25.0×D21.5mmとなっています。この範囲(ズーム設定で可変)の拡大表示をしますが、W2.9×D2.2mmに近い場合はスポット照明、W25.0×D21.5mmに近い場合は全体照明が利いてきます。それぞれの照明の特性が効果を発揮しています。

下の撮影写真は、あるコネクタの端子を横から撮影したものです。同じカメラでも照明により、鮮明度は大幅に変わることが分かります。

観察例(動画記録):下の画像をクリックしてください。
Windows Media Player対応

注:本サンプル画像はデータを大幅に間引いていますので、実際の画像より不鮮明となっています。

IC端子のハンダ濡れあがり
コネクタ端子の熱による挙動(32倍速再生)
32倍速再生することにより、挙動がよく分かります
BGAハンダボール溶融
チップコンデンサハンダ濡れあがり



熱の伝達の仕方には、伝導・対流・放射という3つの様式があります。リフロースコープは4つの熱風ヒータで対流方式のみで加熱しています。最近の鉛フリー対応のリフロー炉は対流加熱方式が主となってきているようです。これは、放射方式ですと加熱対象部分の状況により、温度差が大きくなってしまうからです。直射日光があたっている部分と、日陰に入った時の温度差をイメージしてみてください。温度差がかなり発生してしまう事が想像できるかと思います。

対流方式ですと、かなり均一性が期待できます。高温度環境にしなければならない鉛フリー対応は、温度の均一性を以前より格段に求められていますから、当然の選択と思えます。



熱風ヒータから加熱した空気を単純にガラスドーム内に入れただけでは、基板表面温度は均一となりません。ここで、また技術的に大きな壁が立ちはだかってしまいました。我々は50mm角基板の表面温度を均一にする努力を始めました。

熱風ヒータからは集中した風となっていますので、その風を分散させなくてはなりません。我々は下の写真にありますようにワークステーションと命名した部分に、その分散するノウハウを構築しました。

ここで大きな役割を果たしたのがステンレス製の網です。この網と板金構造とのバランス、そしてガラスドーム面の角の無い構造とにより絶妙な均一性を実現することができました。この構造にたどり着くための試行錯誤に、約1年の歳月を費やしてしまいました。



50mm角基板(t=1.6mm)表面の3箇所に熱電対を貼り、一般的な温度プロファイルで温度データを収集してみました。基板表面の3CHの温度差はピーク時で4.6℃となっています。温度コントロール用センサ(温調)との差も小さくなっています。この均一性はユーザー様に高い評価をいただいています。



鉛フリー対応のリフロー炉内で起こっている現象を本装置で再現できます。部品メーカ、または実装不良に悩んでいるセットメーカの皆様に、本装置を使用していただき、鉛フリー問題を一刻も早く解決していただきたいと願っています。必ずや皆様のご期待にそえるものと確信いたしております。


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